ツイキャスで紹介するかもしれない本の紹介です。
今回紹介するのはリンド・グレーン著『長くつ下のピッピ』です。
この小説はぼくが小学生時代に読んだ本です。
タイトルにある通り、世界一つよい女の子のお話なのだが、
これがまあ面白い。
ピッピは父親が船乗りだったこともあって
いわゆる世間知らずの娘であり、
非常識な行動を取ったりする。その行動は傍から見れば
不可解なのだが、ピッピが通常の社会を知らず、
学校にも行ったことがないという事実を
踏まえておけば「ああ、なるほどな」と思える。
ピッピは別に悪者というわけではない。根は善人である。
ピッピは(おそらく父の稼ぎだと思うが)非常に金持ちで、
泥棒に狙われるのだが、ピッピは腕っぷしが強いため
泥棒を簡単に捕まえてしまう。
で、ここからがおもしろいところなのだが、ピッピはその泥棒を
徹底的に痛めつけるのではなく、
冷蔵庫にしまってある食料を泥棒に渡すのである。
ピッピにとってその泥棒はなんというか、
友達のようなものなのかもしれない。
社会というものに染まっていないからこその
懐の深さ、明るい振る舞い、
少々非常識に見えても自分の自由に生きること。
ピッピの行動にはそのようなものが感じられる。
近所の少年少女トミー、アンニカとの交流を通じて
学校へ行き、火事現場の子どもを救って英雄になり、
誕生パーティを開いたりする。
ところどころイラストも入っているので、脳内補完をしながら
読み進めることができる。
ぜひおすすめしたい1冊だ。